『日日(ひにち)がくすり』草市潤(三月書房)

三月書房さんから、草市潤著『日日(ひにち)がくすり』が届きました。
三月書房さんは、常に内容が充実した美しい本を出す版元さんです。
神田錦町で、いまは二代目の代表が行き届いた本作りをしています。
その代表は、なんとわたくしと同い年の女性。
お目にかかるたび、御本を拝見するたび、尊敬の念を禁じ得ません。

今回の草市さんの御本も実に美しいできばえです。
この季節にぴったりの、グリーンピースのスープを思い出させる色合いの紙函に、
中の布張り上製のカバーは鮮やかなオレンジ色です。
日本の伝統色の名前でいえば、「黄丹」といったところでしょうか。
そのカバーには、グラシン紙が掛かっているのです。
書籍とはこうでなくては、という上質なお手本ですね。

草市さんのご著書は、いままでも三月書房さんから、何冊も出ています。
佐賀にお住まいの、御年九十五歳というエッセイストの草市さん。
今年は午年の年男だそうです。
どのご著書からも飄々とした日々の様子が伝わってきます。
飄々といえどもかなりのパンクぶりで、
読んでいるとときどき驚いてひっくり返りそうになるほど。
独特のクネクネ文体は、不思議にあとあとまで残ります。

そんな草市さんの新作。
これから読むのがとっても楽しみ。
三月書房さん、どうもありがとうございます。

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# by happyfrosty | 2014-03-02 18:09 | 歳時記ぐらし

大豆の芽生え

一月の末、味噌の寒仕込みをしたときに使った大豆。
三粒流しにこぼれていたのを救出したのがひと月前です。
スボンジと水をいれたコップに入れておいたら発芽して、
今日、双葉がひらきました。
かわいいな。

これからどうやって育てていこうか思案中。
小さな鉢で猫可愛がりしようかな。
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# by happyfrosty | 2014-03-02 17:41 | 歳時記ぐらし

ヒナゲシの花

先週の水曜日、六月に出る絵本の色校正を見に、
F音館書店へ行きました。
いい色に出していただいて、めでたく責了したその帰り。
うきうきした気分も手伝って、
地下鉄駅に向かう途中で桃と菜の花の花束を買いました。
これから電車で帰るのに。

自宅の駅で降りると、
駅の中にあるお花屋さんに、
今度はポピーの花束を発見。
桃の花も雛祭りを過ぎるとあっという間に花屋さんから姿を消してしまいますが、
ヒナゲシもまたこの春先の一瞬しか店先に見られません。
今日を逃したら今年はもうポピーを買えないかも。
というわけで、
巨大な枝もの(桃ね)を持ったまま、
ポピーを買いに店内へ突入。

そのままでいいからね、と支払いを済ませてポピーの花束を受け取ると、
「そちらにはいりますか?」
 桃の花の入った大袋を見ながら尋ねてくれたやさしい店員さん。
「よそで買った花なんて持ってきちゃってごめんなさいね」
 思わず言うと、店員さんは二人そろってニコニコ見送ってくれました。

家に帰るとさっそくポピーを挿して、朝練用のスケッチブックに連日記録。
ポピーのいいところは、必ずつぼみが見事に全部開くこと。
ひげ面ケバケバのつぼみから、紙よりも薄い花びらの愛らしい花が咲くそのギャップ。
花色も、白、黄色、橙、濃朱、赤、と暖色の取り合わせが完璧です。

買ってから四日目までのスケッチ。

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買って帰ったときに、開いていた花は二、三輪でした

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翌朝になると、開いた花がだいぶ増えていました

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さらに翌朝、
つぼみをひとつ残してすべて開花

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四日目の朝は、もう咲ききっています
まん中のめしべがおもしろい
下の部分は、つぼみと同じケバケバちゃん

元気に咲いてくれてありがとう。
この春のポピーもすばらしかったね。

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# by happyfrosty | 2014-03-02 17:34 | 歳時記ぐらし

《七十二候こよみ》六候 三月一日〜五日 雨水・末候

草木萌動(そうもくめばえいずる)

c0320316_14270499.jpeg温かくなって、草木が萌え始めるころ。
目を凝らすと、あちこちで小さな芽生えが始まっています。
地面には小さな草の双葉が。
鉢植えの土には球根からの新芽が。
遠くに見える木々も真冬とは違って、
ふんわりとけむった色をしています。














鉢植えのチューリップが発芽しました。この球根は今年4年生。

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三月一日  奈良東大寺二月堂修二会   友引 かのとひつじ 旧暦二月朔日 ●朔
  二日  二日灸           先負 みづのえさる     二日
  三日  上巳の節句 雛祭り 耳の日 仏滅 みづのととり     三日
  四日                大安 きのえいぬ      四日
  五日                赤口 きのとゐ       五日

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〈極私的 実感七十二候〉
温雨不欲手袋(あたたかなあめてぶくろをほっさず)

横浜の本日 3月1日は
・お天気 雨が降ったりやんだり
・最高気温 12.1℃(平均+1.2℃)
・最低気温 8.9℃(平均+5.4℃)

弱い雨が降ったりやんだりの一日。
雨でもそれほど気温が下がらず、やはり春の雨の味わい。
ちょっと出掛けるのも、手袋いらず。
手袋をはめていても、知らない間にはずしていました。

今週は、暖かな日々が続きました。
あれこれに取り紛れて慌ただしく、
恩田川散歩に出掛けられなかったのがとても残念。
紅梅白梅が咲ききって、
いまはもう散り始めているのではと気が気ではありません。
週明けは晴天が戻るはず。
雨降りの週末に仕事をしっかり片付けて、週明けには梅を見に行かなくちゃ。

〈身近な季節の様子〉
・街路に植え込まれたツツジの葉の緑が、潤いを増したように見えます。
・朝の空に、やわらかで明るい春霞状が姿を見せていました。
・鉢植えのアスバラがみっちりと新芽を出しました。
 マッチ棒サイズのアスパラガスです。
・各種のロゼットが真っ赤に、あるいは紫色に、
 あるいは緑色をして地面に張り出しています。
 春が来るまで、あともう少しの辛抱だね。

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# by happyfrosty | 2014-03-02 14:33 | 七十二候こよみ

《七十二候こよみ》五侯 二月二十四日〜二十八日

霞始靆(かすみはじめてたなびく)



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霞がたなびいて、
春への期待が高まります。
やわらかな明るい光に感じる幸福感。
どこかへ出かけたくなってきました。


















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二月二十四日            ひのえとら  先勝 旧暦一月廿五日
  二十五日            ひのとう   友引     廿六日
  二十六日            つちのえたつ 先負     廿七日
  二十七日 己巳         つちのとみ  仏滅     廿八日
  二十八日 三の午 おおつち   かのえうま  大安     廿九日

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〈極私的実感七十二候〉
日伸暖光(ひのびてひかりあたたかをふくむ)

横浜の本日2月24日のお天気
・最高気温 9.1℃(平均差 −1.2℃)
・最低気温 4℃(平均差 +1.4℃)
・天気 晴れ

〈朝寒昼暖〉
朝、明るい日差しなれども外に出るととても寒く
本日午後の着物での外出が思いやられると思ったものの、
昼過ぎにもう一度外へ出ると不思議にポカポカ。
着物の下にこっそり着て行くあったか下着のレベルを一段階下げました。
日脚がどんどん伸びて、うれしい限り。

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# by happyfrosty | 2014-02-25 23:29 | 七十二候こよみ

《七十二候こよみ》二候 二月十九日〜三月五日 雨水・初候



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潤起(つちのしょううるおいおこる)
雨が降って、土が湿り始めるころ。
降る雨も次第に温かみを帯び、
草木の目覚めを促します。











節分草


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二月十九日  雨水 旧二十日正月      かのととり  友引 旧暦一月廿日

  二十日  水戸梅まつり(~三月三十一日)みずのえいぬ 先負     廿一日

  二十一日 八せん終わり         みづのとゐ  仏滅     廿二日

  二十二日 甲子             きのえね   大安     廿三日

  二十三日 一粒万倍日          きのとうし  赤口     廿四日 下弦 

  

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〈極私的実感七十二候〉
雪解潤泥(ゆきとけてぬかるみはなはだしあるきにくい)

横浜の本日2月19日のお天気
・最高気温 8.6℃(平年差 +2.6℃)
・天気 晴

〈春がちらりと〉
今日の横浜は風もなく、おだやかな日でした。

〈鳥のお客さん〉
本日メジロよりもヒヨドリの勢いが強く、
みかんはあっという間にヒヨドリに持ち去られました。

〈身近な季節の様子〉
スケッチブックより
・淡紅色の枝垂れ梅が満開
・土手にオオイヌノフグリが満開。やはり野の花、春の一番乗りはオオイヌノフグリ
・カワウが二羽そろって、川を下りながら潜ってあそんでいた

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・白梅の木に雀がぎっしり
・ハクセキレイも元気に散歩
・湿った田んぼをタヒバリがトコトコ
・ツグミもトコトコ
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・アオサギが川辺でじっと
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・桜の花芽もパンパンつやつや
・大きな虎猫が畦道を急ぎ足で、どこへ行くの?
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# by happyfrosty | 2014-02-19 21:16 | 七十二候こよみ

《二十四節気こよみ》二月十九日〜三月五日 雨水


c0320316_21042005.jpeg雨水(うすい)

立春から十五日経って、二十四節気も二節目です。
雨水とは「雪散じて水と為る也」、
空気があたたまって雪が雨になる、
氷や雪がとけて水になるという意味です。
ぬるんだ水が、固かった草木の芽をゆるませるころ。
農事はこの雨水を目安にして、準備を始めます。




            





大雪の翌日の恩田川散歩、コサギがぽつんと川の中に





《実感二十四節気》

横浜でも何十年に一度という大雪に見舞われて、
雨水の今日もまだ、道脇、屋根の上、
垣根の下などに雪がこんもり。
降雪の翌日と翌々日は好天で、積もった雪が少しずつとけ、
しずくの落ちる音があちこちでしていました。
まるで小さな鈴が鳴るように。

これが雨水の音なのか。
初めて雨水という節気を、音で感じました。

本日、気温は昼間も摂氏十度に満たない寒い日でしたが、
日差しがあって風もなく、
おだやかな午後となりました。
雨水にふさわしい第二節の一日目です。

トランクルームへ向かう徒歩三十分の道のり。
道や公園に残る雪を踏み踏み、
人騒がせな雪を名残惜しみました。

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# by happyfrosty | 2014-02-19 21:09 | 二十四節気こよみ

《七十二候こよみ》三候 二月十四日〜十八日 立春・末候

魚上氷(うおこおりをいずる)

氷の割れ目から魚が顔をのぞかせるかな。
水がぬるんできて、春の訪れを魚も感じるのでしょうか。
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                             バケツに張った氷を取り出してみた。きれい
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二月十四日  旧小正月       ひのえたつ   先負 旧暦一月十五日
  十五日             ひのとみ    仏滅     十六日 ○望
  十六日  二の午        つちのえうま  大安     十七日
  十七日             つちのとひつじ 赤口     十八日
  十八日  庚申         かのえさる   先勝     十九日

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極私的 実感七十二候〉 
魚口開(うおくちをあけてえさをほしがるげんきいっぱい)

横浜の本日2月14日のお天気
・最高気温 4.9℃(平年差ー5.5℃) 
・天気 大雪

〈再び大雪〉
本日は、関東地方でもまた大雪の真白き世界。
当地横浜の積雪も強烈で、住宅街の道に20センチ以上。
階段や、ちょっとした吹きだまりは膝まで来そうな勢いです。
ただいま午後9時過ぎ、いまだ雪は横殴りに降っています。
*その後、ところによっては40センチ以上にもなって、
 記録的なドカ雪になりました。

〈横浜は結氷2ミリ〉
大雪の降る今日、春を感じさせる「魚上氷」の感覚は薄い。
だいたいこの辺りでは氷に閉じ込められる魚をイメージをするのがむずかしい。
結氷とはほど遠い気候なのですね。
たとえ氷が張ったとしても、日が出ればほとんど溶けてしまいます。
先日は、ベランダに置いてあるバケツの水にめずらしく氷が張ったのを見て、はしゃいだほど。
思わず氷を取り出して割ってみたり、日に透かしてみたり。
厚させいぜい2ミリ。
かわいいものです。

〈鯉も元気〉
というわけで、先週の大雪のときも川で泳ぐ鯉たちは元気いっぱい。
身を寄せ合い、いっせいに川面に口を開けて餌を催促していました。

〈身近な季節の様子〉
・鉢に植えたチューリップが芽を出し、だいぶ伸びてきました。
・水仙の葉も、土から5センチくらい。
・メジロ、ヒヨドリ、スズメがベランダに雪にも関わらず毎日来訪
・恩田川では、コサギ、シジュウカラ、カモメ、カワウが目立っています。
・梅がかなり咲いています。木によっては満開。
 五分咲きくらいが多く、まだ見頃が続きそう。
・早くも咲いていたオオイヌノフグリやホトケノザの花は、
 この雪をかぶってどうしているかな。

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# by happyfrosty | 2014-02-14 22:36 | 七十二候こよみ

《七十二候こよみ》二候 二月九日〜十三日 立春・次候

黄鶯睍睆(こうおうけんかんす)

寒気の残る早春に、
美しく響くのは鴬の声。
鴬もまだ目覚めたばかりか、
本調子の鳴き声とはいかないようです。
それでも、
春の訪れを感じさせてくれるこのつややかな声を聞くと、
それだけで明るい、春を待つ心持ちになれるのでした。

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二月九日                かのとゐ   仏滅 旧暦一月十日
  十日   八せん始め        みづのえね  大安     十一日
  十一日  建国記念の日 一粒万倍日 みづのとうし 赤口     十二日
  十二日               きのえとら  先勝     十三日
  十三日               きのとう   友引     十四日

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# by happyfrosty | 2014-02-09 21:24 | 七十二候こよみ

雪見酒

窓の外の雪景色を見ながら、お燗したお酒を飲みましょうか。

《トキ燗器》
お燗をするのに使うのは、「美の川 トキ燗器」。
新潟は長岡の「美の川酒造」さんが作った、焼き物のお燗用酒器です。
鳩の形をしていることから、「はと燗」と呼ばれていたもので、
発祥は九州地区なのだとか。
囲炉裏端で使われていたものですが、このごろは見かけなくなってしまったのを、
美の川さんが復刻したのだそうです。
鳩の形のこの酒器の背中に『朱鷺丸印』を入れて、
美の川さんオリジナルの「トキ燗器」ができあがったというわけですね。

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何とも愛らしいとき燗器を作ってくれた美の川さんに感謝をして、
謹んでお燗をして雪見酒といきましょう。


《純米吟醸酒「良寛」》
お酒はもちろん、越後の地酒、美の川酒造さんによる純米吟醸酒「良寛」。
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土もののとき燗器は、使い始めにはお湯で煮ること、
と説明に書いてあるので、これまた新潟の鶴丸両手鍋で煮ました。
お鍋を見ていたら、まるで鳩がお風呂にはいっているよう。


《鳥尽くし》
それにしても、なんだか鳥が多いなあ。

の形の
トキ燗器を
・新潟は生まれの
丸鍋で

煮たのでした。

準備万端、トキ燗器にお酒を入れて、
コンロに網を載せてその上に置きます。
肉厚の陶器を直火に掛けると、
やわらかい味わいのお燗になる、とありました。


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《東哉の酒器》
今回使う酒器は、京焼きが美しい銀座東哉さんもの。
雪のような白い肌の磁器です。
「かぶら」の名がある優雅な形のお銚子に、
揃いのこちらは、陣笠を思わせる形のお盃。
このお銚子は、さんざん待ってようやく手に入れたもの。
計ってみると、容量はぴったり一合、180ミリリットル。
すばらしきかな。
当たり前のことだけれど、でもやっぱり感動。
こちらも使い初めです。
お盃は、手持ちの中でいちばんの気に入り。









《ぬる燗》
弱めの中火にかけて一分弱、ぬる燗でいただきました。
滋味溢れる味わい、しみわたります。
たしかにやわらかなお燗です。

雪見酒、満喫しました。
美の川酒造さんに感謝です。

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# by happyfrosty | 2014-02-09 20:38 | 歳時記ぐらし